anal surgery
肛門外科

INTRODUCTION肛門外科のご案内

おしりのトラブルに関しては薬で治るものもあれば、外科的に切り取る必要があるものまでさまざまです。
まずは診察をして治療方針を決めていきます。

診療の実際

診療の実際

診察室では肛門と直腸の視診と触診を行います。
その際は図のように診察台に横になって、お尻の診察を行います。
必要に応じて、器具を使用して診察を行います。

手術について

手術について

肛門外科手術は腰椎麻酔下で行います。 手術当日の午前に入院してもらい午後から手術となります。入院期間は疾患にもよりますが、痔核は日帰り入院から、痔瘻など長いものは7~10日間程度の入院となります。 術後は、手術当日夕から食事が可能です。痛みに対してはお薬で疼痛コントロールを行います。おしりの創部の洗浄の仕方をスタッフから教わり、帰宅への自信がつけば退院となります。

ABOUT DISEASEおしりの病気

おしりの病気いろいろ

  • いぼ痔(内痔核・外痔核)
    痔の中でもっとも多く、男女とも患者さんの半数以上を占めます。痔核は発生する場所によって、内痔核と外痔核に分けられます。
    内痔核とは直腸と肛門の境目より内側(粘膜部分)にできる静脈のこぶです。排便時間の長い人、長時間同じ姿勢をとることが多い人、重いものを持ち上げる作業などをよくする人におこりやすく、主な症状は「出血」「脱出」「腫れ」です。最初あまり症状はありませんが、次第に大きくなって出血したり、排便時に肛門からこぶ(痔核)が出てきたりします。痛みを伴わないことが多いですが、出血が多い場合は治療が必要です。
    外痔核は直腸と肛門の境目より外側(皮膚部分)にできる静脈のこぶです。血豆のようなもので、ある日急に肛門の周りに硬いしこりができて、座ることができないくらい痛くなることもあります。座薬や軟膏で治療をしたり、局所麻酔で血豆を取り除くことで軽快する場合あります。重症の場合は手術が必要となることもあります。
  • 切れ痔(裂肛)
    肛門をおおっている皮膚が裂けて傷つくことで起こります。硬い便が肛門を通過するときに裂けて切れることが多く、排便に伴って出血や痛みを感じるようになります。切れ痔(裂肛)の特徴は強く鋭い痛みです。肛門をおおっている皮膚が裂けて傷つくことで起こります。硬い便が肛門を通過するときに裂けて切れることが多く、排便に伴って出血や痛みを感じるようになります。切れ痔(裂肛)の特徴は強く鋭い痛みです。

    切れ痔は原因となる便秘や下痢を防ぎ、傷を治す治療が基本となります。切れた直後であれば軟膏や排便の調整で比較的簡単に治ります。しかし、元々便秘がちな人は、傷が治る前に再び傷つくことで慢性化し(慢性裂肛)、潰瘍を形成したり(肛門潰瘍)、炎症によって硬化することで肛門が狭くなり便が出にくくなります(肛門狭窄)。そのような場合には、手術で肛門を拡げる必要があります。
  • あな痔(肛門周囲膿瘍・痔瘻)
    直腸と肛門の境目には肛門陰窩(こうもんいんか)と呼ばれる小さなくぼみがあります。抵抗力が落ちて下痢をした場合などに、細菌がこのくぼみに侵入して感染を引き起こし、膿(うみ)がたまってしまいます。膿が直腸・肛門周囲に広がると肛門周囲膿瘍となります。膿の出口がおしりの皮膚にできてしまい、肛門とおしりの皮膚にトンネルのような通路ができてしまったものをあな痔(痔瘻)といいます。膿の通路ができてしまうと自然には治らないので手術で通路ごと取りきる必要があります。
  • その他の肛門の病気
    • 肛門周囲皮膚炎
      アレルギーや感染(真菌など)が原因で、肛門周囲の痒み、ベタつきが出てきます。多くの場合、内服薬と軟膏で治療可能です。
    • 尖圭コンジローム
      ウイルス感染が原因で、肛門周囲に小さなイボがたくさんできます。カリフラワーのような形をした大きなイボになることもあります。イボを切除・焼却して治療します。
    • 毛巣洞
      お尻の谷間にできる膿の溜まりです。中に毛根のない毛が存在し感染を繰り返します。体毛が濃い、太った男性に多く、毛巣洞の切除が必要です。
    • 膿皮症
      汗腺(皮膚にある汗を分泌する腺組織)の感染が原因で起こる炎症性疾患です。まず抗生剤投与と排膿処置を行い、繰り返す場合は切除します。